後悔しないVisual Studio 2010セットアップ このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

Visual StudioのセットアップはオプションのSDKが多くなってきたこともあり、だんだんわからなくなってきました。自分への備忘録も兼ねて後悔しないセットアップということで手順をまとめてみます。なお、ここで紹介しているソフトウェアのライセンスはMSDNなどですべて準備しているとします。

準備するもの

以下のものが必要になります。入手先のトップページをリンクしていますので入手してください。

インストールの順番

基本的にこの順番でインストールすればいい…はずです。

SQL Server

注意SQL Server 2012を使う人のみ関係します。

SQL Server 2008 R2のManagement StudioはVisual Studio 2008でも使っているIDEをShellとして使っていました。しかし、SQL Server 2012のManagement StudioではVisual Studio 2010と同じVisual Studio Shellを使用することになりました。SQL Server 2012をVisual Studioよりも先にインストールすると、Visual Studioのインストール先をSQL Serverのインストール先から変更することが(たぶん)できません。注意してください。

Visual Studio 2010に含まれるSQL Server Express Editionは"2008"です。現在はSQL Server 2008 R2なので、特別な理由がない限り、SQL Server 2008 R2を先にインストールしましょう。

Windows 7ではSQL Server 2008を使用するにはSQL Server 2008 SP1以降の適用が必須です。SQL Serverもインストール終了後、最新のService Packをあてておきましょう。

参考物江さんのSQL Server 2008 R2 Express ( 無償 ) のセットアップ手順

Office 2010

注意Officeは32bit/64bit両方あります

Office向けアドインなどを開発する場合、Office 2010をインストールしておくといいでしょう。もちろんドキュメント作成や、TFSをWebサービス経由で呼び出して作業項目の登録、閲覧をすることもできます。

Officeアドインの開発を行う場合、OSが64bit版であっても、32bit版Officeのインストールしたほうが何かとやりやすいことが多いと思います。64bit版をインストールするのは特にアドインの確認が必要だったり、Office向けソフトウェアの開発を行う必要がない場合ですね。

Visual Studio 2010 RTM版

Visual Studio 2010をインストールします。一点だけ、インストールするときに一緒にインストールされるSQL ServerはSQL Server 2008 Express Edition(R2ではない)ので、注意しましょう。

特にWindows 7ではSQL Server 2008はSP1を適用しないとサポートされません。事前にSQL Server 2008 R2 Expressをインストールして、Visual StudioセットアップではSQL Server Express Editionのチェックを外しましょう。

Visual Studio Setup Custom Uncheck SQL Server 2008 Express

参考Visual Studio 2010をインストールする方法

Visual Studio 2010 Team Explorer

注意TFSを使用する場合のみ関係します。

Team Foundation Serverの媒体を使用してTeam Explorerをセットアップしておきます。ローカルのTFSへアクセスする以外にもcodeplexへオープンソースソフトウェアを公開したり、TFS Azure(2012/1/25現在プレビュー版)へアクセスする場合必要になります。

特に難しいことはありません。TFSのDVDの中にTeamExplorerフォルダがあるので、そこのsetup.exeを実行してください。

Windows SDK 7.1

注意C/C++でアンマネージド(ネイティブ)開発する櫃は推奨。マネージド(.NETアプリケーション)だけならば特に入れなくてもいいです

Microsoft Windows SDK for Windows 7 and .NET Framework 4 (ISO)からダウンロードしてインストールします。ここにあるのはWindows 7/Windows Server 2008 R2に対応したバージョンです。OS毎にSDKが対応しているので、新しいOSが出たらその都度新しいWindows SDKをインストールします。

Visual Studio 2010 SP1

次はVisual Studio 2010 SP1をインストールします。Cドライブに6GB程度の空き容量が必要になるので、インストール前にあけておきましょう。以下からダウンロードしてください(Windows Updateでもできますが…)。セットアップはただ単にダウンロードしたファイルを実行するだけです。

Visual Studio 2010 Service Pack 1 について

特に設定することはありません。ひたすら待ちましょう。Visual Studio 2010およびOSをHDDにインストールしている場合、一時間コースです。SSDなら10分もかからないようです。

Windows Update

ここで一度Windows updateを行っておきましょう。.NET Frameworkおよび、C++のランタイムのパッチやVisual Studioのパッチがいくつか適用されるはずです。また、OfficeやSQL Serverのパッチもダウンロードされるはずです。

Expression Blend/SP1

注意ライセンスを持っている場合のみ

Expression Blendをインストールしたあと、SP1をインストールします。Blendの有償版を持っていなくても後述するWindows Phone SDKをインストールすると、Windows Phone用のBlendがインストールされます。

逆に、すでにBlendがインストールされていると、Windows Phone SDKはプロジェクトテンプレートのみをインストールするので、Windows Phone SDKよりも先にBlendをインストールしておく必要があります。

Visual Studio 2010 SP1パッチ

Visual Studio 2010 SP1もリリース以降かなり経ち、パッチも多くなりました。私がまとめているページでVisual Studio 2010 SP1以降リリースされたパッチのリンク先をまとめています。Visual Studio Hotfix Listsがそれです。

数が多いので、全部まとめてインストールするPowerShellスクリプトを用意しています。c:\tempにダウンロードした場合の例です。

$hotfixes = Get-ChildItem -path c:\temp
$process = new-object System.Diagnostics.Process
foreach($hotfix in $hotfixes) {
    $process.startinfo.FileName = $hotfix.fullname
    $process.startinfo.Arguments = "/norestart /passive"
    $process.start()
    $process.WaitForExit()
}
                    

Zune Software

Windows Phoneの実機にソフトウェアを転送する場合必要になります。実機への転送を行う必要がない場合、インストールする必要はありません。

Web Platform Installer

Azure SDKやIIS Expressなどのソフトをまとめてインストールしてくれるソフトウェアです。ぜひインストールしておきましょう。

Azureの場合、検索で"Azure"と入力すれば出てくるはずです。Azure SDKもHDDだと割とインストールが長い(1時間弱)ので、注意しましょう。

Windows Phone SDK

Windows Phone SDK 7.1をインストールします。ここに解説がありますので、この通りインストールしてください。

2012/3/27にWindows Phone SDK 7.1.1が公開されました。Windows Phone SDK 7.1の更新プログラムになっているので、Windows Phone SDK 7.1の後にインストールしてください。新しいビルドのWindows Phoneに対応するプログラムを作る場合はインストールした方がいいでしょう。

Silverlight Tools

Silverlight 5の開発環境をインストールします。SilverlightダウンロードからSilverlight 5 Tools for Visual Studio 2010をダウンロードします。

Azureの開発を行う場合、Azureの管理ポータルがSilverlight 5を使用しているらしいので、どうしてもSilverlight 4でなくてはならないという場合、管理ポータル用環境と環境をVMでもいいので、完全に分離しておくと無難です。